今話題の映画「万引き家族」の舞台挨拶へ|映画の感想と是枝監督についての話
あなたはもう映画「万引き家族」を見ましたか?
「万引き家族」はカンヌ国際映画祭で最高賞であるパルムドールを受賞しました。
たくさんメディアで取り上げられているので、この映画の存在を知っている人は多いと思います。
今日はネタバレしない程度にレビューしてみますね。
あなたは是枝監督の作品を見たことがあるでしょうか?
私が是枝監督の映画で最初に観た作品は「誰も知らない」でした。
この映画を観たとき、余韻が凄まじかった。
社会の谷間に落ちてしまった子どもたちの存在を誰も知らないという現実。
しかも「誰も知らない」という映画はあとで知ったのですが、東京都豊島区で実際に起きた「西巣鴨子ども四人置き去り事件」を題材に脚本化された映画だったのです。
だからこそ、なおさら考えさせられるんです。『笑顔になれない状況下で暮らす子どもたちがどれだけ存在するんだろう』と。
そんな衝撃があり、是枝監督の「そして父になる」「空気人形」「海街diary」「奇跡」とさまざまな作品を観てきました。
だから、心の準備はできていました。
映画「万引き家族」を見て、考えさせられることが凄いんだろうということを。
ネタバレになることは言わないけれど、「子どもの貧困」と叫ばれるこの時代のなかで、家族のあり方や幸せを考えさせられるこの映画はとても意味があります。
パパママが見たとき、わが子との関係を見つめるキッカケになるはず。
子どもに関わる活動や仕事をしている人も、一度は見ておいて損はない、と私は感じました。
決して明るい映画ではありませんが、子どもとの関わりや家族の幸せを見つめるキッカケになると同時に、映画の登場人物のように生きる家族がいるかもしれないという社会の現状を痛感させられます。
是枝監督は舞台挨拶の最後のスピーチでこう言いました。
「この映画を見終わったあと、登場人物たちが明日どう生きているかを考えてもらえたら」、と。
実は今、こんな本を読んでいます。
是枝裕和監督の著書「映画を撮りながら考えたこと」です。
この本には是枝監督が何を思い、どんな気づきのなかで映画を撮るのかということが書かれているだけではありません。
子役との関係づくりや演出方法が書かれているから、面白くて仕方ない。
是枝監督は子役には台本は渡さないことは有名です。
子役が家で練習してしまうと、演技がつまらなくなってしまうというのです。
なので是枝監督は撮影現場で口伝えで子役にセリフを伝えているという手法を取っています。
海街diaryでも同様に、広瀬すずさんもこの方法で撮影が行われたとのこと。
子役との関係性づくりについて、是枝監督独自の方法も書かれています。
興味ある人はぜひ読んでみてくださいね!
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