【開催報告】保育ドキュメンテーションについて語ろう!「写真と保育のこれから」意見交換会(オンライン)


ここ数年、保育現場では販売用写真だけでなく、 保育ドキュメンテーション等、
記録や発信、評価やふりかえりの材料として写真の重要性が増しています。

しかし、保育の研修で写真を扱ったものはまだ少なく、 どう撮るか、どう見せるか、個人情報保護との兼ね合い等、各園が手探りで進めている状態です。

そこで、自分の園では保育の中で写真をどう活かしているか・扱っているかを伝えあい、 写真と保育について意見を交換し合う会を企画しました。

北海道恵庭市の子ども園の園長先生、東京の保育園の園長先生、愛知・京都・兵庫・福岡県の男性保育士さんが参加してくれました。

参加者の声

・家庭に保育の様子を伝えると言うのは必須業務と考えている。文章と写真がリンクすることにより伝わりやすい。日中によく撮っている。外ではスマホ、園内ではタブレット。子供のスナップにならないように注意している。保護者へは個々の連絡表に写真も添付して送っている。「キッズリー」を使用。

・wifi、デジカメ、タブレットはない。子供の写真は職員が善意で個人のデジカメを持ってきて撮っている。写真は業者にデータを渡して販売。SDカードのみ園のものを使用している。

・市が薦める「コドモン」を導入。それを機に個人連絡票を書かなくなった。写真で配信している。どの子も写るようにチェックしている。写真の量が多いので管理が大変。保育士が写真ばかり撮っていることにならないよう、各クラスで一人がカメラを持つ様にしている。

・クラスの活動を配信している。園で買ったiPhoneもあるが、BYOD(Bring your own device)で個人のスマホと半々くらい。スマホやパソコン購入の際は助成を出している。お迎えの時に手元のスマホで写真を見せて話しをするなどもできる。学校法人なので自由度が高い。

・掲示板は通信手段がなかったから使われていたもの。逆に今は掲示板を使う場面を考えないといけないくらい。基本はデジタルで配信するが、毎月のお便りなど紙で渡したいものもある。お便りには前月の活動を写真で紹介することを心がけている。うちの保育園ではこの様な活動をしています、と言う具合に。各クラスからも保健便りも同様。保護者との相互理解のため。

・各クラスにデジカメを配備、販売している。クラス便りは以前は個人のパソコンで作成し、写真を入れていたが「それができない人がいるから」と禁止された。今は役所からのパソコンが配備されてSDカードが入れられなくなった。コロナで予算がつき「コドモン」を入れる方向で動いている。若い人には市長がペーパーレス化を進めていることを伝えている。

○動画の伝え方について
・Googleドライブに入れて期間限定配信。運動会が実施できなかったので運動遊びの経緯を見せた
・動画は見る人によって捉え方が違うので、気を遣う

○写真の撮り方について
・保護者向けと記録用、特に分けていない。顔がこっち向いた可愛い写真は家で撮れるので保育の様子がわかるものを撮っている。顔が写っていないものも多いがそのまま販売に回す
・顔がこっちを向いているものしか保護者が買わない傾向もある。保育士が見せたい姿と買われる写真は違うことが多い。
・保護者も保育を見る力がないと写真の内容が伝わりにくい。普段から保育の姿を伝えて保護者の目を養うことが大切。

○ ICTと写真
・ICTの活用と写真の活用はつながっている
・保育を家庭に発信するというテーマの中に写真も含まれるイメージ
・せっかく保育計画を立ててやっているので、理解してもらえないと勿体無い
・大切なのは写真ではなく、保育の内容。

以上です。

保育園は子どもの写真をとってもよく撮り、活用する場所です。しかし、先生方は写真について学んだこと、考えたことがほとんどないのが現状。
撮り方もわからなければ、写真をどう使えばいいかもよくわからない。
だからこそ、こういう機会をつくって、保育士同士で写真について語り合う機会をつくり続けていきたいと思います。